愛蓮の家族/聖書

出版时间：2001-10  出版社：青林堂  作者：安部慎一  

内容概要

収録作品
筑豊漫画 一 愛蓮の家族 (1975)
筑豊漫画 二 石田キヌの妊娠 (1975)
石田キヌの妊娠 上の二 (1975)
石田キヌの妊娠 中の一 (1975)
石田キヌの妊娠 中の二 (1975)
石田キヌの妊娠 中の三 (1975)
石田キヌの妊娠 中の四 (1975)
石田キヌの妊娠 中の五 (1976)
筑豊居合道 第一回 柿の木の下、通過 (1976)
筑豊居合道 第二回 坂をかけ登る［前編］ (1976)
【聖書】Ｕ・Ｆ・Ｏ (2001)、イエスの死因 (2001)、道場破り (2000)、嫌われた理由 (2001)、十カラット (2001)、悪魔の青春 (2000)、或る完全主義者の失敗 (2000)、狂人の恋 (2000)、未遂 (2000)、初恋心中 (2001)、ヒマワリ (2000)、ベーシスト (2001)、死の支度 (2001)、歯 (2000)
『愛蓮の家族』『石田キヌの妊娠』はともに、明治時代の福岡筑豊炭田を舞台とし、荒く武骨な線でゴリ ゴリと描かれた炭坑漫画。１９７５年１月号から「ガロ」に連載され、翌年、未完のまま執筆中止となった。炭坑という特殊なシチュエーションに対しての説明 がほとんどなく、しかも登場人物達の会話が全編古来の福岡弁で進行していくという、ある意味"上級者"向けの作品。コマあたりの情報量が異常に濃いため、 できれば二三回は通読することを勧める。日がな汗と塵にまみれながら生きる人々の官能に迫る安部の筆致は力強い。『聖書』は「ガロ」２０００年１月号から ２００２年１０月号まで連載が続いた毎回読み切りの小説。虚実ないまぜながらも自身の過去について、自嘲と悔恨を交えながら書いた散文は読了後に鈍く痛む。