物語作家の技法―よみがえる子供時代

出版时间:1992/05  出版社:みすず書房  作者:Fernando Savater  译者:渡辺 洋,橋本 尚江  

内容概要

〈小説〉が死に終わる人生の意味を考えるのに対して、〈物語〉は豊かな可能性に満ちた生に向かって開かれている。
スペインの哲学者サバテールは、自身が少年時代に心を奪われた作品を取り上げて、その魅力を存分に語っています。プロローグとエピローグは読みにくかったけれど、あとはサバテールの独善と偏愛に満ちた、とても面白い物語論でした。
スティーヴンソン「宝島」、ジュール・ヴェルヌ「地底旅行」「海底二万マイル」、コナン・ドイル「失われた世界」、H.G.ウェルズ「宇宙戦争」はどれも子供時代に読んだものでした。サバテールはこれらの物語を紹介するのに、もって廻った言い回しや大仰な比喩を使い、皮肉たっぷりに難解な文学評論のパロディーでも楽しんでいるかのようです。
聞いたこともなかったのは、リッチマル・クロンプトンの「ウイリアム少年」のシリーズ、エミリオ・サルガリの「モンプラチュムの海賊」シリーズ、ケネス・アンダースンの狩猟小説。日本ではほとんど翻訳されなかったようです。サルガリはイタリアの剣劇冒険作家だそうで、海賊の首領であるサンドカンの物語は面白そう。
ジャック・ロンドンは「野生の呼び声」のような動物小説しか知らなかったけれど「星を駆ける者」はすごく特異なSF物語のようです。翻訳されていて読んでみたいけれど図書館にもない「古書」です。
トールキン「指輪物語」とラヴクラフトが比較して論じられた次の章では、大衆小説としてゼイン・グレイの西部劇が取り上げられるというバラエティー。グレイの西部劇というのは「ローン・レンジャー」です。読んだ事はなくとも、ある年齢以上の人はテレビで見たはず。
「恐怖小説こそが物語の中の物語である」という章は秀逸でした。ラヴクラフトは読まねば。推理小説と哲学体系の比較論も面白い。
アクロイドみたいな禁じ手など推理小説はあらゆる様式があるけれど、読者が犯人というのはまだないそうですが、本当かな。
マイケル・イネス「ハムレット復讐せよ」は読みたいし、クリスティーの「カーテン」も再読したくなりました。クリスティーへのツッコミはすごく面白いけれど、ネタバレしているではないですか!

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